JISSデザイナー モリアズミ先生 特別インタビュー 2019.12.18講師インタビュー 面白さと日常使いを追求したブランド「JISS」を運営しているモリアズミ先生。 身につける機能+遊べる機能を持った「理系アクセサリー」と、死んだ魚を中心とした「ビーズ刺繍アイテム」を制作されています。思わず笑みがこぼれてしまうような、センスの光るモリ先生のハンドメイドについてインタビューさせていただきました。 ーモリ先生がハンドメイドを始めたのはいつ頃ですか? 子供の頃から良くビーズを触ったりしていました。父親の職業が大工・母親はイラストを描くことが好きなので、小さな頃からものづくりが好きになる環境だったのだと思います。 高校生の頃には、自分の好みに合ったものを手作りしたくて、いらない服を切ってミシンでつなげて服をリメイクしていました。手作業をするのがずっと好きだったので、ちゃんと勉強したくてアクセサリーに強い専門学校のヒコ・みづのジュエリーカレッジに進学しました。 ー現在のブランドのような、本格的なものづくりは専門学校に入ってからですか? そうですね。学校ではメインに彫金を学んでいましたが、色々な素材を使って制作するコースだったので、布やプラスチック・樹脂など作りたいものによって素材を選んでいました。 その頃から、アクリル製の定規を曲げてバングルにして学祭で販売していました。その延長でブランドを1人で立ち上げてみようと思い立って。 ーブランド立ち上げの当初は「理系アクセサリー」1本をコンセプトに作品を作っていたんですね。 そうです。もともと文房具が好きで、分度器とか定規とか、理系っぽいモチーフをアクセサリーにできたらいいなと思って。身に着けるだけじゃなくて実際に使えたり、面白いと思うポイントを入れるのが好きです。「このバングルでちょっと測れるな」とか(笑) ー先日行われた「女子文具博」にも出展されたそうですね。他はどんな活動をされているんですか? メインはWEBサイトでの販売で、時々ワークショップをさせていただいたり、セレクトショップとのコラボやデザインフェスタなどの期間限定のイベントに出展しています。 今年の6月には上野のPARCO_yaの地下1階でビーズ刺繍のワークショップを開催しました。 ービーズ刺繍の作品はいつから作り始めたのですか? ビーズ刺繍は独学で、気晴らし程度にtwitterにあげたらすごく反響があって。そこから本格的に始めました。 最初にtwitterにあげた作品は「鯖(さば)」でした。 ー焦げ具合がすごくリアルですね!(笑) なぜ魚を作ろうと思ったのですか? シードビーズの輝きが魚のうろこにしか見えなくて(笑)、作ってみようと思ったのがきっかけです。 (画像)最初にtwitterにあげたビーズ刺繍作品「さば」 ー刺繍ビーズのコンセプトが「死んだ魚」というのが、とても独特で面白いですよね。 パールが、死んだ魚の目にしか見えなくて…!(笑) 焼き魚とかああいう目をしてるじゃないですか。 ビーズの色を選ぶ時も、そんな風に「この部分の色にしか見えない!」と思って選ぶことが多いです。 ービーズ刺繍のモチーフのアイデアはどこからくるんですか? モチーフを決める時は「かわいいから」とかではなく、日常生活で印象に残ったものにすることが多いです。 ビーズ刺繍では魚以外にも作るんですが、最近作った「写真撮影で目が光るイヌ」は昔の写真で見た、飼っていた犬の目が赤く反射していて…それが印象的だったのを思い出して作りました。 (画像)ビーズ刺繍作品「写真撮影で目が光るイヌ」 ーハンドメイドをする場所や、制作する時の必需品などあればお聞きしたいです。 自宅部屋で深夜ラジオをずっと聴いてます。 ビーズ刺繍なんかは1つ作るのに5.6時間かかるので…芸人ラジオを聴きながら集中しています(笑)。 ー貴和製作所で良く行く店舗はありますか? コレットマーレみなとみらい店が広くて、自宅からもアクセスがいいので好きです。シードビーズを探すときは浅草橋支店に行きますよ。他のお店も色々回るので、浅草橋はよく行きます。 基本的にメインパーツはオリジナルで制作していますが、金具はほぼ貴和製作所さんの商品です。 ーありがとうございます!貴和製作所の店舗でお買い物されるときは、お一人で来られますか? そうですね。特定のパーツが欲しくて来るのですが、他にも「作品に使えるものないかな」…ってあれこれ見ちゃうので、気づいたらあっという間に2.3時間経っていることがあります。オリジナルとか、面白いパーツが色々あるので「こんなパーツ作ったんだ」っていつも楽しく見てます。 ーとても光栄です!では、制作するときによく使うパーツはありますか? ビーズ刺繍では、MIYUKIのデリカビーズやクリスタルパールなんかをよく使います。今回やらせてもらった原宿店の講習会では、新しい作品をと考えて「サワガニ」にしたんですが、はさみの部分にチェコビーズを取り入れたりして楽しかったです。 ー今まで講習会でどんな作品を教えられてきましたか?また、次回も貴和製作所で講習会を開催してくださいますか? これまでに5回くらい色々なところで講習会やワークショップを行っていて、ブロッコリーとか金目鯛、鮭の切り身の中身の方なんかを題材にしました。 貴和製作所さんでの講習会、また機会があったらぜひお願いします! どこかくすりと笑ってしまうような、繊細に作り込まれた作品の数々。今回ラフォーレ原宿店で開催されたモリ先生の講習会は、貴和製作所のスタッフも個人的に参加するなどとても好評でした。 優しくて穏やかな雰囲気のモリ先生に終始お話が弾み、インタビューもとても楽しい時間となりました。今後もモリ先生と、JISSのご活躍を楽しみにしております! JISSのブランドサイトはこちら Tweet Share Pin it 講師インタビュー特別インタビュー